「ハイブリッドカー」とは「ハイブリッドシステム」を搭載したクルマのことです。では「ハイブリッドシステム」とは何でしょう。
「ハイブリッド」には「2つの異なる要素を組み合わせて新たな機能を生むこと」という意味があります。クルマに用いる「ハイブリッド」の場合は、ガソリンを燃料に動力を生む「エンジン」と、電気で動く「モーター」の組み合わせを意味します。これら2つの動力源に、モーターを駆動するための電気エネルギーを貯蔵する「バッテリー」と、電力のやりとりを制御する「パワーコントロールユニット」を加えたシステムを、「ハイブリッドシステム」と呼びます。
ハイブリッドカーは燃費の良さが特徴です。
ブレーキを掛けた際、すなわち制動時(ブレーキング時)にモーターが発電機の役割をして電気を起こします(この現象を「回生ブレーキ」と呼びます)。(右図)発生した電気エネルギーをバッテリーに蓄えて、別の機会に再利用するのです。回生したエネルギー(モーターで回収したエネルギー)は加速時に放出。モーターが駆動力をアシストするので、その分エンジンに負担が掛からず、エネルギー(=ガソリン)を節約できます。
これが、燃費向上を実現する仕組みです。ガソリンが燃焼することで生まれるエネルギーを「100」とすると、それが最終的にタイヤから路面に伝わり、クルマを前に押し出す際に残っているエネルギーはおよそ「25」に過ぎません。クルマが走行中に持っている運動エネルギーはブレーキを掛けた際、ブレーキユニット(タイヤの内側にあるディスクとパッドで構成する装置)によって熱に変換され、大気中に放出しているのです。これをモーター/ジェネレーター(発電機)で回収し、熱効率を高めるのがハイブリッドシステムなのです。
システムの効率を高めるには、モーター、バッテリー、パワーコントロールユニット(電力のやりとりを制御する装置)の性能向上が欠かせませんが、CO2排出量の低減による地球温暖化防止の観点、あるいは脱石油エネルギーに向かうトレンドから、昨今ニーズが高まっています。それに応えるため、自動車メーカーや要素技術メーカーは、こぞってハイブリッド技術の開発に注力しています。