08年に突如襲ったガソリン価格の高騰が燃費効率の良いクルマを求める流れを加速させました。国内におけるガソリン価格の高騰は沈静化しましたが、将来の需給不安が完全に払拭されたわけではありません。
現在、世界各国でCO2排出量の削減が求められ、環境規制や政策目標を掲げ、取り組みが進んでいます。一方で、自動車においてCO2排出量の約17%は自動車が占めており、排出量削減は自動車産業にとって大きな課題となっています。
プラグイン・ハイブリッドカーや電気自動車の普及には外部電源確保の為に社会的インフラの整備も課題となります。
太陽光発電システムのクリーンエネルギーでハイブリッドカーのエコ充電が広がることを期待します。
自動車のCO2排出量を減らすためには、既存のガソリン/ディーゼルエンジンの効率を徹底的に高めて燃費を向上させることになります。そして、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを利用することです。
例えば、太陽エネルギーを利用して水を電気分解し、水素を取り出せば、燃料電池車の燃料になります。(燃料電池車は水と空気中の酸素が結合する際に生む電気を取り出し、モーターを駆動させて走るクルマ)
ホンダやGMなどのメーカーが実証実験に乗り出すなど、開発は進んでいますが、水素供給のインフラ整備をどうするかなど、クリアすべき課題が数多く、本格普及には10 年単位で時間を要すると見込まれており実用化は、まだ遠いと思われます。
その中でガソリン/ディーゼルエンジンの効率向上と、燃料電池車の間に横たわる溝を埋める「ハイブリッドカー」に注目が集まり、実用化が進んでいます。
できる限り、モーターを使用し、制御を進化させていけば、エンジンの出番はますます少なくなり、燃費はさらに向上し、CO2 排出量の削減に圧倒的な効果を上げます。
また、将来はハイブリッドカーが進化し、外部充電により一定距離をモーターのみで走行できる「プラグイン・ハイブリッドカー」があり、さらにその先には走行時のCO2 排出量が「ゼロ」となる電気自動車の方向へ開発が進むことになりそうです。
そんな流れを後押しするのが、ハイブリッドカーをはじめとする環境性能車に対し、自動車取得税と自動車取得税を減免する「グリーン税制」です。
「平成21年度税制改革大綱」の自動車税制では、排ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい検査自動車のうち、平成21年4月1日から平成24年4月30日までの間に新車にかかる新規検査を受ける際の自動車重量税の減免措置および当該自動車(新車に限る)の取得が行なわれた際の自動車取得税の特例措置を講ずることになっています。
この法案では燃料電池車、電気自動車、プラグインハイブリッド車は全部(と言っても、いまのところ普通に買えるクルマはまだありませんが)。ハイブリッド自動車(バス・トラックを除く)では、下記に該当する場合、自動車重量税および自動車取得税が免除される見通しで、プリウス、エスティマ・ハイブリッド、レクサスLS600h、インサイト、などほぼすべてのハイブリッド車が対象となります。
(1)「平成22年度燃費基準値より25%以上燃費性能の良いものであって、平成17年排ガス規制に適合し、かつ、平成17年排ガス基準値より75%以上窒素酸化物の排出量が少ないもの」
(2)「平成27年度燃費基準を満たすものであって、平成17年排ガス規制に適合し、かつ、平成17年排ガス基準値より10%以上の窒素酸化物または粒子状物質が少ないもの」
例えば、ホンダ・インサイトを購入する場合、自動車取得税81,000円と自動車重量税56,700円の合計137,700円。トヨタ・プリウスは自動車取得税56,700円と自動車重量税135,450円の合計192,150円が免除される計算です。
ヨーロッパでも、燃費が良くCO2排出量の少ないハイブリッドカーが注目を集めています。ヨーロッパではつい最近まで、燃費のいいディーゼル車が人気を集めていました。ところが、燃料に用いる軽油とガソリンの価格差が小さくなるにつれて、ディーゼル車の人気に陰りが見えています。また、最新の排ガス規制に対応させると車両価格が跳ね上がることも、人気を低下させる要因になっています。
この傾向に追い打ちを掛けるのがCO2 排出量規制です。ヨーロッパでは2012年以降段階的に規制を強化し、2015 年には新型車のCO2 排出量平均値を130g/km にする計画を立てています。既存のガソリン/ディーゼルエンジン車では達成が極めて困難なため、CO2 排出量の極端に少ないハイブリッドカーが一躍注目を集めることになったのです。ヨーロッパの自動車メーカーがハイブリッドカーの開発に本腰を入れた背景には、こうした事情があります。
アメリカでは、業績の悪化が著しい自動車メーカーが公的資金の融資を受ける条件として、環境対応車の早期拡販が求められています。アメリカの自動車メーカーが生き残りを図るには、ハイブリッドカーをはじめとする環境対応車の開発が急務。景気低迷とガソリン価格の高騰に頭を悩ませるユーザーもそれを求めています。また、アメリカは国家目標として、2020 年までに一部大型車を除いた全カテゴリーで燃費を約40%改善するという目標を立てています。この高いハードルをクリアするためにも、ハイブリッドカーの開発と拡販は避けて通れません。