第3回 パネルディスカッション 田崎 真也氏【公開マネーフォーラム】

第3回 公開マネーフォーラム お金も安全運転 ゆっくり着実に 第2部 パネルディスカッション みんなで考えよう!人生を楽しむための「マネー座談会」
パネリスト
森永 卓郎氏(経済アナリスト)
田崎 真也氏(ソムリエ)
藤井 幹雄(トヨタFS証券代表取締役専務)
コーディネーター
藤沢 久美氏(シンクタンク・ソフィアバンク副代表
(2005年7月号 掲載)

田崎 真也氏

「お金」と「健康」が
老後を楽しむための両輪

藤沢 今回のパネリストの方々は皆さん同年代だそうですね。今回はお金のセミナーですが、本題に入る前にお伺いしたいと思います。定年後にお金以外で大切なものをあげるとすれば、何でしょうか。

森永 先ほどの基調講演でも申し上げましたが、趣味でもボランティアでも何でもいいので、一生を通じて夢中になれる生き甲斐を見つけることでしょう。

田崎 私はまず何より健康だと思います。基本的にお金は使うため、楽しむためにあると思いますが、健康でなければそれも叶いません。

藤井 お金の仕事をしている私としては、お金が一番大切といいたいところですが、やはり健康が一番大切だと思います。もうひとつ、老後であれいまであれ元気に楽しく過ごすためには、信頼しあえるパートナーがとても大切だと思います。

藤沢 なるほど。どんな老後を過ごすにしても、先立つものとしてやはり健康であることが絶対条件ですよね。ただし、健康とお金は人生を楽しむためのいわば両輪。どちらか一方が欠けたら、楽しむことは難しいでしょう。今日ご来場の皆さまに事前にアンケート調査を行ったのですが、老後の生活基盤ともいえる年金に不安をお持ちの方が大勢いらっしゃいました。皆さんは年金制度の行く末をどのようにお考えですか。

森永 年金制度が破綻してしまう可能性は低いと思います。財政も元凶であるデフレが解消すればとりあえずは大丈夫。ただし、年金の給付金額が下がるのはやむを得ません。

藤井 年金制度が破綻するか否かというのは、極端な議論ですね。破綻はなくとも、現在のような手厚い給付水準は間違いなく維持できないということです。日本より早く少子高齢化や長期間の経済の低迷を経験したイギリスは、どのように年金制度を改革して来たのかを日本はもっと学ぶべきだと思います。

藤沢 確かに日本の制度などはイギリスに似ている部分が多いですよね。田崎さんから見て、ヨーロッパの年金生活者はどのように映りますか。

田崎 「将来の目標は?」と聞くと、40代の日本人男性の多くは仕事のことばかりで、老後の生活にはどちらかといえば無関心です。一方、ヨーロッパの人は若いうちから老後に備え、老後の生活をどんな風に楽しむかを語ります。ぜひ知っておいていただきたいのは、現役時代の平均的な労働時間を週48時間とすると、20〜60歳まででおよそ10万時間に達します。一方、老後自由に使える時間を1日14時間とすると60〜80歳でやはり約10万時間になります。老後の暮らしは現役時代に匹敵する長さなのです。日本人ももう少し老後生活を重視した方がいいと思いませんか。

藤沢 そうですよね。老後の準備を進めると同時に、その過ごし方も視野に入れていかないといけませんね。老後も引き続き働くという生き方はいかがでしょうか。

森永 昨今、60〜65歳の人の過半が働いています。とはいえ、ある程度まとまった金額を稼ぐのはやはり容易ではありません。無理して大金を稼ぐより、数万円程度を目標に、自分の趣味を活かして働くと割り切った方が体力的にも精神衛生上もいいでしょう。たとえば、インターネットの仮想市場であれば誰でも簡単にお店が開けますし、オークションサイトを利用すれば不用品を売ってお金を稼ぐことができます。いま、昭和30年代がブームで、当時のグリコのおまけに数万円の価値が付いたりします。まぁ、私はコレクターですから売りませんが(笑)。少額のお金なら、趣味を活かして稼ぐことは意外と簡単ですよ。


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