第4回 基調講演 伊藤 洋一氏【公開マネーフォーラム】
![]() 2005年11月23日(水)、名古屋市のデザインホールにおいて中日新聞社主催、トヨタFS証券・トヨタファイナンシャルサービス協賛で、第4回公開マネーフォーラムが開催されました。第1部の基調講演では経済ジャーナリストの伊藤洋一氏が、少子高齢化や財政問題などの日本に対する悲観的な意見を一蹴し、明るい将来についてのシナリオを語ってもらいました。第2部のパネルディスカッションでは、伊藤氏に、スローライフの第一人者であるエッセイストの玉村豊男氏などを加え、有意義なセカンドライフを送るために避けて通れないお金との付き合い方について話し合いました。
今回の基調講演をなぜこのテーマにしたのか。それは日本人が“人口減少”“財政赤字”といった悲観論を真に受けすぎてしまい、日本の底力や明るい将来を見失っていると思うからです。 私がこれまで世界各地を見てきた経験からいえば、日本は決して弱くない。むしろ強い国だと思います。たとえば、日本の出生率。政府やマスコミは盛んに人口減少社会の到来と喧伝していますが、韓国の出生率は1.16%ですし、中国は一人っ子政策の影響で限りなく1%に近い。一方、日本の出生率は1.28%。減少したとはいえ、東アジアでは、比較的出生率が高い方なのです。 世界経済に目を向けてみましょう。米国を代表する自動車メーカーのゼネラル・モーターズは、業績不振のため、3万人もの人員を削減すると最近発表しました。フランスやドイツでは移民の問題などを抱えており、盤石な経済とはいえません。 中国は毎年9.5%もの経済成長を遂げていますが、1人当たりのGDPは約2500ドル。日本の場合は3万ドルを超えています。インドも成長著しい国ですが、いまだに人口の3割以上が文字の読み書きができないと言われています。韓国はサムスンの業績だけが抜きん出ているような状況です。一方、日本にはトヨタやホンダ、キヤノンなど、いわば世界で通用するホームランバッターばかりでなく、確実にシングルヒットを打てるユニークな企業が数多くあります。 バブル崩壊後の日本経済を、“失われた10年”と揶揄することがありますが、本当にそうでしょうか。この10年間、日本の企業はただ呆然としていたわけもなく、組織の見直しや技術革新など、地道な努力を積み重ねてきました。それがいま、ようやく実を結びはじめ、昨今の株高につながっています。また800万人もの団塊ジュニアたちが、家や車を購入する消費層を形成し、内需を押し上げつつあります。景気が上向くと、円高の懸念が高まりますが、円安のまま推移しているのが現在の特徴です。その影響で輸出が活発になったことで外需も好調です。 インターネットの普及により、個人でも手軽に株式取引ができるようになりました。プロの投資家と個人投資家との取引環境の差が縮まったことで、株式市場に入ってくるお金の動きも活発になっています。来年の春ごろには量的緩和が解除され、段階的に長期金利や短期金利が上昇するでしょう。これまで興味のなかった人も投資をはじめるには最適な状況です。 くれぐれも投資ではホームランを狙うのではなく、コツコツと確実にヒットを量産すること。いわば「お金も安全運転 ゆっくり着実に」です。あまり興奮せず、理性を持って投資することが大切です。「強気相場は絶望のなかで生まれ、悲観のなかで育ち、楽観のなかで熟成し、恍惚のなかで消えていく」――。これは投資の世界に伝わる有名な格言。これを現在のマーケットに当てはめ、自分の投資スタンスを見つけてください。 ・ 本コンテンツは、財産づくりに関する情報提供および啓蒙を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
・ 本コンテンツに含まれる情報は、対談日時点の情報に基づいております。また、情報の正確性には万全を期しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。また、コンテンツ中のグラフ等は過去の一定期間の実績に基づいて作成したもので、将来の投資成果や将来の市況環境の変動等を保証するものではありません。
・ 本コンテンツ中の意見にわたる部分は、あくまでゲスト等の個人的見解であり、弊社の見解ではありませんので、予めご了承ください。
・ 金融商品はリスクを含む商品であり、投資元本が保証されているものではなく、損失が生じるおそれがあります。
・ 金融商品に投資する際には、所定の手数料・費用をご負担いただく場合があります。これらは商品毎に異なりますので、目論見書等の内容を十分にご確認ください。
|
|