特集 「ついに2億人市場が目覚める!!」そうだったのか!インドネシア経済〜過去を振り返り、経済成長の原動力に迫る〜

世界第4位の人口と多種多様な天然資源の保有国であるインドネシア。有望な投資先として見なされながらも国際経済における存在感は低下傾向であったインドネシアが今クローズアップされ始めています。そこで、インドネシアの過去を振り返り、今後の投資環境に迫りました。



PCAインドネシア株式オープン

[1997年〜2004年]アジア通貨危機〜政治・経済混乱期

1997年に起きたアジア通貨危機後、インドネシア経済は緩やかに回復しつつもBRICsに代表される新興国やタイ・ベトナムなどの周辺国の台頭に乗り遅れていました。海外投資家はインドネシアの巨大な国内市場の将来性に魅力を感じつつも、インドネシアの政治や経済の安定に対する不安感が払拭できなかった為、インドネシアへの投資に二の足を踏んできました。

1997年のアジア通貨危機は、インドネシアの経済だけでなく、政治危機に波及し大きな社会混乱を引き起こしました。それまで32年間続いたスハルト政権が1998年5月に崩壊すると、その後大統領が短期間で3人も交代するなど不安定な時期が続きました。

32年にわたるスハルト長期政権は、インドネシアの開発・経済復興に大きな貢献をしましたが、一方で、ファミリー企業を中心とした非効率なプロジェクトへの傾注や側近政治など民主化を遅らせるという負の側面も併せ持っていたとも言われています。結果として、アジア通貨危機はインドネシアの負の側面を大きく露呈させることとなりました。


年 月 略 史
1967年 スハルト大統領就任(32年間在籍)
25ヵ年開発計画により経済復興、灌漑施設・道路・電話などのインフラ修復や
整備に注力。
1997年7月
10月
アジア通貨危機勃発。
IMFがインドネシア経済に介入。
1998年3月
4月〜5月
6月
スハルト大統領再選するも、親族の入閣等で国民の信用を失う。
暴動でスハルト政権崩壊。
ハビビ政権発足。政党設立の自由化等の法改正により、民主化が進む。
1999年10月 初の民主的総選挙でワヒド政権発足。政治混乱が徐々に収束、
経済回復に向かう。
2001年 メガワティ政権誕生。地方分権化に注力。
2004年10月 初の国民による大統領直接選挙でユドヨノ政権誕生
経済政策や治安維持で手腕を発揮。
2009年10月〜 6割の得票率でユドヨノ大統領再選。安定した政治基盤を確立。
インフラ整備を中心とした経済政策で7%成長を目指す。


[1998年以降]スハルト政権崩壊後、政策転換により緩やかな経済回復へ

スハルト大統領に続く3人の大統領は当初、国際通貨基金(IMF)の政策主導や世界銀行、日本、アジア開発銀行などの支援を受け、経済の安定化を図りつつ、民主化を推し進めていきます。改革の為の人材不足や急激な政策転換による混乱でたびたび国民の反発を買いながらも、徐々に政情不安の解消と緩やかな経済回復へと導いていきました。

この間に、BRICsやインドネシア周辺諸国は世界的な好景気をいち早く自国に取り込むために、海外投資家の直接投資を促進していきますが、上記の情勢のために投資家はインドネシアへの直接投資を躊躇し、政治基盤が安定し始める2004年頃まで外資誘致策が不十分な状態が続きました。


インドネシアの実質GDPの推移

出所:IMF “World Economic Outlook Database, October 2009”よりトヨタFS証券作成



[2004年頃]ユドヨノ政権下で徐々に政治基盤が確立

2004年にインドネシア史上初めての国民による大統領直接選挙で選出されたユドヨノ大統領(2009年の大統領選挙で6割の得票率で再選)は、前3人の大統領の努力を継承し、「投資環境整備」「インフラ整備」「対外援助受入施策」「民主化の定着」「地方分権化」などの施策を進展させてきました。その結果、政局や通貨が安定し、資源関連を中心とした対インドネシアの直接投資も製造業、サービス業など徐々に広がりが出てきました。

またASEAN諸国との地域開発協力を推進し続けており、国内各地域に直接・間接的に利益機会をもたらすものと期待されています。
貧困層から中間層への人口シフト、資源から製造・サービス業への拡がり、アジア経済ネットワークへの参画などから、いよいよインドネシアに注目が集まり始めました。


直接投資流入額の推移

2004年ユドヨノ政権以降、政治基盤の安定により海外からの直接投資が増加

出所:UNCTAD“World Investment Report”よりトヨタFS証券作成



[2008年金融危機〜現在]内需拡大により本格的な景気回復へ

インドネシア政府は、金融危機後の景気減速に対応する為、2009年度予算で73.3兆ルピア(GDP比1.47%/※約6,800億円)規模の景気対策を打ち出し、特に個人消費をはじめとする内需喚起に向けて減税や補助金などを数多く盛込みました。※100インドネシアルピア=0.93円で計算。
これが功を奏し、2009年7-9月期の実質GDP成長率は前年同期比+4.2%と景気の底離れが確認できつつあります。
また、下記グラフの通り、景気回復に伴いインドネシアの株式指数も概ね回復傾向にあります。


代表的な株価指数の推移

出所:BloombergデータよりトヨタFS証券作成(数値は2003年12月末〜2009年11月末)

※2003年12月末を100として指数化。インドネシア株式:ジャカルタ総合指数
BRICs株式:MSCI BRICsインデックス アジア株式:MSCI AC Asia Ex Japan Index

※MSCIインデックスは、MSCIが開発した指数です。
同指数に対する著作権等の知的財産権その他一切の権利は、MSCIに帰属します。

※上記のデータは過去のものであり、将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。



「人口2億人」の個人消費に期待集まる

インドネシア経済が、2008年10月の金融危機の影響からいち早く立ち直ることができた要因のひとつに、個人消費の拡大が挙げられます。アジア通貨危機以降、内需拡大を目指した政策によりGDP比の約6割を個人消費が占めるようになりました。中でも、二輪車や家電、携帯電話などの生活必需品の消費が著しく伸びています(下グラフ参照)。

政治・経済が安定したことにより、民間企業だけでなく個人の借入残高も増加し、消費・投資拡大につながり、景気底上げの一因になっているものと考えられます。


二輪車販売台数の推移

出所:インドネシア二輪車製造業者協会

携帯電話加入者と普及率の推移

出所:ITU




FTA(自由貿易協定)の活用で相互貿易拡大の見込み

インドネシアを含むASEAN6カ国は各国とFTA(自由貿易協定)交渉を積極的に行っており、中国とは2010年1月に、インドとは2011年末までに関税を撤廃することが決まっています。このFTAを活用した相互貿易が今後拡大する見通しです。


東アジア自由貿易圏



格上げにより株価上昇の可能性も・・・

現在、インドネシアの格付けはBB+(見通し「ポジティブ」:S&P)と投機的格付けにありますが、経済の成長およびインドネシアの安定に伴い、投機適格級へ格上げされる可能性が見込まれています。
過去にブラジルやインドが格上げされた例を見てみる(下記グラフ参照)と、格上げに伴い株価も上昇していることから、投機適格級への格上げが実現すれば、株価上昇への期待も一段と高まると考えられます。


インドSENSEX指数の推移

出所:BloombergよりトヨタFS証券作成

ブラジル ボベスパ指数の推移

出所:BloombergよりトヨタFS証券作成



インドネシアの格付けの推移

出所:Bloomberg L.P. 格付けはS&P社の2009年9月末時点の自国通貨建て長期債格付けを使用

個人で直接的に投資することが難しい海外市場の株式も、「PCAインドネシア株式オープン」で、投資信託の仕組みを通じて、インドネシアの証券取引所に上場する株式へ投資が可能です。さらに投資信託なら1万円から投資ができます。

投資信託名
PCAインドネシア株式オープン

申込単位(買付) 1万円以上1円単位
積立単位 10,000以上1,000円単位
申込手数料(買付)
5,000万円未満 基準価額の3.15%(税込)
5,000万円以上2億円未満 基準価額の2.10%(税込)
2億円以上3億円未満 基準価額の1.05%(税込)
3億円以上5億円未満 基準価額の0.525%(税込)
5億円以上 なし
信託財産留保額 基準価額の0.3%
信託報酬 純資産総額に対して年率1.8215%(税込)程度
その他費用 信託事務の諸費用および監査報酬、有価証券売買時の売買委託手数料等。これらは、運用状況等により変動するため、その料率もしくは上限及び合計額を事前に示すことができません。
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・株価変動リスク
株価は、政治・経済情勢、発行企業の業績・経営状況、市場の需給等を反映して変動します。よって株価は短期的または長期的に下落することがあり、このような場合には投資信託の基準価額が下落し、損失が生じるおそれがあります。
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・流動性リスク
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