海の向こうはこんな暮らし

カナダというと、寒くて雪深い街というイメージがありますが、バンクーバーはちょっと違います。バンクーバーはカナダの西部に位置しており、太平洋側に面しているため、黒潮の影響から冬でもあまり雪が降らない地域です。1年を通して比較的に温暖な気候のため、北米のなかではリタイアメント後に住みたい街として人気があります。
2005年には世界中で最も暮らしやすい街にも選ばれました。治安がよく学習環境が整っているため、日本人女性の留学先としても、とても人気のある街でもあるのです。
カナダの通貨はカナダ・ドル(以後ドル)ですが、豊富な資源が眠っている国でもあり、『資源国通貨』として認知されています。

クレーンが立ち並ぶウォーターフロントエリア。
また、2010年には冬季オリンピックの開催を控えているため、ホテルやコンドミニアムなどの建設ラッシュを迎えています。街全体が活気づいていますが、なかでもウォーターフロントエリアの開発はめざましいものがあり、多くの雇用を生み出しています。
なんだかよいことずくめのようなバンクーバーではありますが、ドル高に加えてオリンピック(景気)が後押しして土地や建物の価格に注目!2005年度の不動産の物件価格は、軒並み2004年度より10%以上の上昇を見せています。地域によっては、2004年度に比べて30%も価格が上昇している地域もあるのです。まさにバンクーバーに『不動産バブル』がやってきているのです。
それとあわせて、さまざまな「モノ」の値段も上昇中。給料は据え置かれているケースがほとんどですので、物価の上昇は家計を直撃しています。

地元の日本人だけでなく、カナディアンに人気の「うわさ」の天丼。お味噌汁もついてます。
ダウンタウンにほど近い人気の天丼屋さん。このお店の商品価格も、ドーンと値上がりを見せていました。2年ほど前には4.95ドルだった天丼がいまや5.60ドル、じつに13%の上昇です。でもこれで驚いていてはいけません!この値段に加え消費税がかかるのです。バンクーバーの消費税は、国税(GST)6%と州税(PST)7.5%の計13.5%。テナント料が上昇するため、商品価格の値上がりに反映されるのはしかたないとはいえ、ちょっとツライ・・・。
「それにしても消費税がちょっと高すぎやしないか?」と思われる方は多いでしょう。でも、この消費税はさまざまな社会福祉のために利用されていて、日本の国民年金に相当する基本年金の個人負担金はありません。すべて税収でまかなわれているのです。

(上)庶民の台所。グランビルアイランドのパブリックマーケット。(下)豊富な品ぞろえで大満足のマーケット内。
海外で忘れてはならないもののひとつに、チップが挙げられます。心づけとはいうものの、おおまかな金額は決まっていて、食事代金の10%から15%が相場といわれています。たとえば、レストランで日本円に換算して1万円相当の食事をすると、バンクーバーでは消費税13.5%とチップのおよそ15%が必要になります。つまり、支払総額は1万3000円ほど。じつに、表示価格の30%を上乗せしなくてはなりません。デートをするのにも、ひと苦労しそうです。
でも、ここでポイントなのがカナダの消費税のしくみです。日本のようにすべてのものに一律に課税するのではなく、家やヨットといった、いわゆるぜいたく品のみに課税されることになっています。ですから、加工されていないお肉やお魚、野菜などはすべて免税され、0%なのです。水道光熱費などは6%の国税のみ。自炊を心がければ、余計な税金を支払わずにすんでしまうというわけですね。
たまにはレストランでのお食事もいいかもしれませんが、賢い人なら、迷わず自炊を選ぶのが賢明な選択なようです。日本もこのようになれば、自炊率はあがると思いますが、みなさんはいかがでしょうか?
※上記の記事は、とくに記述がない限り、2007年11月1日現在のデータをもとに作成したものです。
海外生活ジャーナリスト、ファイナンシャル・プランナー(CFP)。1996年FP資格を取得し、現在は各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などを行っており、海外移住やロングステイのコンサルティングも得意としている。カナダ・バンクーバーの日系ビジネス協会のメンバーでもある。
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