世界銀行が取り扱っている通貨
発行してきた通貨の数は実に40通貨

藤沢 世銀債はいろいろな通貨で発行されていますが、どのように発行通貨を選んでいるのですか?
青野 投資家の事情を管理している証券会社に、投資家がどの通貨を希望しているのかリサーチして、決定しています。
有馬 世銀が一番発行したい通貨はUSドルです。アメリカに本部があるのでバランスシートはUSドル、かつ貸出しもドル建てが多いわけです。最近は、ユーロも増えてきていますが、ドルで調達したほうが会計的にもやりやすいですしね。
藤沢 為替リスクはどうなんでしょうか?
有馬 為替リスクはとりません。カレンシースワップ(異種通貨間の金利交換取引のこと)をかけてドルに変更するので、借り入れはすべてドルの変動金利の借入になります。

藤沢 カレンシースワップが可能な通貨であれば、どの通貨でも債券を発行できるのですか?
有馬 基本的にはできます。ただし各国の規制もありますので、それは従う必要があります。
青野 投資家の方たちから「なぜオーストラリアは先進国なのに貸出をするのか疑問だ」という声が聞かれますが……。
有馬 スワップという言葉は一般になじみがないので、このような場合、豪州ドル建ての借金を机上でUSドル建ての借金に変えて、所持していると説明すると、ご理解いただけます。
青野 たしか昔はその通貨でしか発行できないという制約があったんですよね。今は金融技術が発達し、違う通貨で借りても別の通貨に変えることができるのですね。
藤沢 借りたい通貨で借りられるということは、調達もしやすくなりますよね。
取り扱っている通貨の種類
世界銀行ではすべての主要な通貨で債券を発行していますが、いままでに発行してきた通貨の数は実に40通貨にも及びます。これは投資家にできる限り広範囲な通貨の中から通貨を選んで資産運用を行ってもらうことを目的としているからなのです。そしてさまざまな通貨を使って債券を発行することにより、新たな債券市場が広がっていき、この結果、該当する通貨の国々の発展にも貢献しているのです。